救済(グレイトフル・デッド)
「この世界で弱い人間は、黙るか狂うしかない。」私たちが生活する世界で弱い人間は多くいる。いや。ほぼすべての人間が弱い人間として位置づけられるということもできるかもしれない。そして、その弱い人間は黙る。狂う人間はほどんどいない。それは、狂い方を世界が見せないようにしているからだろう。このデッドマンワンダーランドのように狂い方を見せられれば、狂う人間も多く出るのではないだろうか。
ガンタは、「希望があれば、復習している暇なんてない。しかし、自分には希望がない」と言って、周りの人間を無差別に傷つけるナギに対して、「(ナギさんが一番大切にしていた人は死んでしまったかもしれない)それでも、ナギさんの周りには光がいっぱいある。大切なものが見えないのは、あなたがうつむいているから。」という。人は、物事に順位を付ける。大切なものは、上位の順位にくるだろう。そして、その大切なものをなくしてしまえば、全てを無くしたような気持ちになる。個人的に、そう思うこと自体は、悪いことではないと思う。というのは、神のようにすべてを平等に扱うことは望ましいのかもしれない。しかし、人間は、人を愛する。好きなもの嫌いなものもあるだろう。それが人間なのだ。だから、順位を付けるなということも、大切なものを失って、絶望することも、それは、人間の本質であるため、悪いとはいえないと考えるからだ。
しかし、絶望した後に大切なのは、自分が絶望しているときに、現実へと引き戻してくれる仲間をもつことではないだろうか。今回の絶望したナギを現実に引き戻したガンタのような。そんな人がいれば、たとえうつむくような事態になっても、光へ導いてくれると思うから。